ボルドーの右岸、サンテミリオンを訪れるなら、間違いなく見てみたいと思うシャトーの筆頭がオーゾンヌ(Ausone)。
その魅力はローマ時代からの遺跡にも関係しており、
古代からの古い石切り場の上にシャトーが建っている事、石切り場の遺構が現在もワインセラーとして使われている事など、ワイン愛好家を激しく興奮させる、魅惑の歴史深さがある事によります。
オーゾンヌの名前の由来は、ローマ時代の政治家であり詩人でもあった「アウソニウス」から。
「アウソニウス」がローマ時代のボルドーの政治家でもあり、晩年はサンテミリオンの近郊に住んでいて、このオーゾンヌのぶどう畑を所有していた一説があるようです。
中世の城壁に囲まれた世界遺産サンテミリオンの街から、南側の城壁を抜け南に道を下っていくと、
すぐ右側に石切り場の岩山が見えてきて、そこがオーゾンヌ。
斜面にぶどう畑が広がり、石切り場の上にシャトーの城館が見えます。
オーゾンヌは、このサンテミリオンのコート(石灰岩バリバリの丘)の粘土石灰質土壌であれば、
ジメジメ大好きのメルロの成熟に向いているという「うんちく本的」な常識をくつがえし、
カベルネ・フランの比率が極めて高いことも魅力。
比率は既にメルロを超え55%に達し、近年カベルネ・フランをあたらに植樹しているとの事、近い将来、カベルネ・フランの比率がさらに高まるようです。
私は、オーゾンヌの丘の斜面を登り、シャトーの城館の裏側にまわってみました。
(シャトーの城館の玄関付近でごあいさつをしてから)
すると古い礼拝堂の裏側にもぶどう畑が。
ぶどう畑が元石切り場のすぐ上にあって、石のすぐ上にぶどうの樹が植わっている事がわかりますね。
表土50センチくらいしかないですかね。
凄いですね。
表土が浅いからペラペラのぶどうの樹かというと全くそうでは無く、
石灰岩は石はもろく、崩れやすい為、ぶどうの根が石の隙間に入り込んで、根が深く這っているとの事。
表土が浅くてもぶどうの樹がたくましいです。
そしてこの古い礼拝堂の下が広い石灰岩の洞穴。
ローマ時代からのこの採石場の跡が、シャトーのセラーになっています。
上がすぐぶどう畑ですね。
そして、偉大なぶどう畑のベストビューポイントは、
シャトー城館の玄関付近から、道路のほうを見下ろす事で拝めます。
朝日をキラキラと浴びるだろう、東向き斜面、
まさにオーゾンヌのベストポジション。
ワインの神様が降り立つような場所。
サンテミリオンに来たら絶対にここに来たいですね。
当ホームページに掲載されている画像等の無断転載はご遠慮下さい。
All Photos on this site are copyright reserved by Cellier de L'ourson wine shop. Unauthorized copy or usage is strongly prohibited.